コンテンツデザイン とは?仕事内容とベストプラクティス徹底解説
コンテンツデザイン は、UXのデザインプロセスにおいて重要な役割を果たすべく進化してきました。ユーザーのニーズを的確に捉えた最高品質のコンテンツを、必要なときに必要なだけ確実に提供するには、コンテンツデザイナーの存在が欠かせません。
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コンテンツデザイン とは
コンテンツデザインは、テキスト、画像、動画、地図、グラフなど、ユーザーとコミュニケーションをとるためのグラフィックなど、デジタル製品のコンテンツ戦略を包括的に扱うものであり、コンテンツデザイナーの主な仕事は、例えば、エラーメッセージに問題の解決方法を明示するなど、必要なときに必要なコンテンツをユーザーに提供することです。
コンテンツデザインはUXの領域ですが、コンテンツデザイナーは部門横断的なチームで仕事をしたり、営業チームのメール作成のお手伝いやカスタマーサービスのスクリプト作成など、プロジェクトのコンサルティングを行うことがよくあります。
コンテンツデザイン の進化
コンテンツデザインとは、コンテンツデザイン・ロンドン創設者であるサラ・リチャーズ(現ウィンタース)氏が、英国のデジタル製品のデザイン・開発を行う政府デジタルサービスで働いていたときに作った比較的新しい造語です。
従来は、UXライターやコピーライターが、UI(ユーザーインターフェース)に文言を付け加えたりコピーを編集したりするのが仕事でしたが、その役割が進化するにつれ、UXライターはUXデザイナーと同じようにその役割に取り組むようになりました。そこで、UXライターは、この変化を反映して、【コンテンツデザイナー】となったのです。
コンテンツデザインは主に言葉を使いますが、ユーザーとコミュニケーションをとるのに画像や映像、グラフィックなどを使うこともあるため、UXライターよりもコンテンツデザイナーの方がしっくりきますね。
コンテンツデザイナーは、コピーを作るだけでなく、ユーザーのニーズを適切に解決するために、コンテンツの配置や階層、種類(テキスト、画像、動画)などを特定し、ユーザーリサーチやデータをもとに、製品や UI に必要なコンテンツを特定します。さらに、UXライターやグラフィックデザイナーなど、コンテンツ制作のプ専門家と協力して、このようなアセットを制作します。
コンテンツデザイン とUXライティング
多くの組織では、コンテンツデザイナーとUXライターを同じように使っていますが、徐々に以下のように別々のUXの専門分野となりつつあります。
- UXライター:デジタル製品のコピーのみに特化したライター
- コンテンツデザイナー:コンテンツ(テキスト、画像、動画)に対して、階層、構造、メッセージ、音声、トーンなど、全体的に取り組む
コンテンツデザイナーの業務内容
コンテンツデザイナーは、デザインプロセスを通じて、他のUX専門家と協力し、ユーザーのニーズやコミュニケーション、言語などを理解して、有益なコンテンツを制作しなければいけません。
コンテンツデザイナーは、単に問題を解決するだけでなく、マーケティングチームと協力して、ランディングページ、セールスファネル、メールでのナーチャリングのシーケンスなどのリード/セールスタッチポイントのためのユーザー中心のコンテンツを作成します。
1. リサーチ
他のUX職と同様、コンテンツデザイナーの意思決定の核となるのは、リサーチです。コンテンツマーケティングのデザインは、コンバージョンを高めるために、ユーザーのニーズ、要望、動機、願望の把握が必要です。これに対し、タスクに関連した製品コンテンツは、問題解決、コンテキストの提供、ペインポイントの排除に重点を置きます。
コンテンツデザインの調査方法には、以下のようなものがあります:
- ユーザーインタビュー:地図、グラフ、説明書など、エンドユーザーが必要とするものをデザイナーに伝えるため、コンテンツデザインの調査方法として欠かせない
- デスクリサーチ:業界レポート、ケーススタディ、調査データなど
- 競合分析:競合他社がどのようにコンテンツを利用しているかの把握
- UXのベンチマーキング:業界、競合、製品のベンチマーク
- 製品の追跡および分析:ツールを使った顧客行動の把握と、ボトルネックの特定
- ユーザーからのフィードバック:製品の言葉や使い方が不明瞭であることに関するカスタマーサービスのチケットや意見の収集
コンテンツデザイナーは、このようなリサーチに基づいて、ユーザーがどのようなコンテンツを重視し、どのような優先順位をつけるかを特定しています。また、UXアーティファクトの例としては、アイデア出し、プロトタイプ、テストなどのガイドとして作成されるものが以下のようにあります:
- ペルソナ:コンテンツに特化してデザインされたもので、使用言語、コミュニケーション方法、トリガーとなるメッセージ、価値観、必要とするコンテンツなどが含まれる
- ユーザージャーニーマップ:ユーザーのジャーニーを可視化し、各ステップにおける動機、思考プロセス、必要な情報を特定する
- ストーリーボード/スクリプティング:インタラクションや会話のスクリプトの作成など、ユーザーのジャーニーをより深く掘り下げる
- ユーザーフロー:オンボーディングのシーケンスなど、デザインプロジェクトの画面とナビゲーション
2. アイデア出し
次に、コンテンツデザイナーは、UX専門職や他のチームメンバーと協力して、ユーザーのニーズを満たすソリューションを考案します。そこでモバイルアプリ、ウェブサイト、広告、SNSなどの、ユーザーがコンテンツを目にする場所や、テキスト、画像、動画、グラフィックなどの、ユーザーに最もインパクトを与えるメディアを検討します。
コンテンツデザイナーは、指示やメッセージを簡潔に伝えるための言葉や表現を探り、コンテンツの音声やトーンについても検討し、ブランドのガイドラインに沿いつつ、製品の他の部分と一貫性を持たせなければなりません。
また、他のデザイナーと協力して、さまざまなデザインアイデアやレイアウトのソリューションを考案し、フィードバックを得て改善を図るべく、法務、財務、マーケティング、カスタマーサービス、業界の専門家などのチームメンバーとも会います。
3. プロトタイプとテスト
GOV.UK のニック・コーワン氏 は、Chrome拡張機能のページ エディタを使った、ページ上のテキストを変更してアイデアをテストした方法を共有しています。つまり、コンテンツ デザイナーは、Chrome や Safari を含むほとんどのブラウザーで利用可能な「検査」機能も使用できます。
このような変更をスクリーンショットで撮影し、初歩的なプロトタイプを作成して、ターゲット層やステークホルダーとさまざまなコンテンツやメッセージのアイデアをテストするのもいいでしょう。
コンテンツデザイナーには、プロトタイプを作成するスキルや時間がない場合があり、そうなるとプロトタイプの作成は、他のUXデザイナーやエンジニアに頼らざるを得ません。
UXPinのようなデザインツールで、コンテンツデザイナーは、従来のデザインツールのような複雑な学習曲線なしに最終製品を正確に再現したプロトタイプを作成できるようになります。
UXPinの内蔵のデザインライブラリにより、コンテンツデザイナーはUIコンポーネントをドラッグ&ドロップして、テスト用の UI を構築できますが、他のデザイナーが作成したFigma、Sketch、Photoshoのファイルをインポートして、UXPinでプロトタイプを行うこともできます。また、チームメンバーやステークホルダーと連携し、UXPinのコメント機能でフィードバックを得ることができます。
コンテンツデザインのベストプラクティス
無関係なコンテンツは避ける
コンテンツデザイナーは、コンテンツをユーザーの問題解決やタスクの完了に関連させなければなりませんが、追加的な文脈や情報の提供など、良かれと思ったコンテンツが、かえって害になることもあります。
無関係なコンテンツを避け、ユーザーの意思決定に必要なものだけを提供するには、包括的なリサーチとユーザーインタビューが最善の方法です。
”合わせる”のではなく「デザイン」する
コンテンツデザイナーの最大の課題のひとつは、デザインすることではなく、利用可能なスペースに「合わせる」ことです。コンテンツ デザイナーは、チームがコンテンツ ユーザーのニーズに合わせようとするのではなく、コンテンツ ユーザーのニーズに合わせてデザインできるように、デザインプロセスの早い段階から参加しないといけません。
サラ・ウィンタース氏によるGOV.UKの銀行休業日のページの再デザインは、コンテンツを中心にデザインした素晴らしい例であり、ジャイルズ・ターンブル氏のYouTubeのビデオで紹介されています。
ユーザーインタビューの中で、サラと彼女のチームは、大抵のユーザーが次のイギリスの銀行休業日が何日か知りたがっていることを発見しました。以前のページ(下図)は情報が多すぎて、ユーザーが圧倒され、銀行の次の休業日の日付を見つけるのに時間がかかっていました。
そこで今回の再デザインでは、次回の銀行休業日を大きく強調表示し、その下に時系列で次の祝日を表示するようにして、ユーザーが最も重視するコンテンツを優先しました。
GOV.UKのコンテンツデザイナーは、「合わせる」のではなく「デザインする」ことで、無駄で邪魔な情報が排除された、ユーザーに寄り添ったページを作り上げたのです。
フィードバックの共有・促進
サラ・ウィンタース氏は、コンテンツデザインに関するブログ記事で、「私たちは、サッと簡単に共有してフィードバックを得ます。作品に新鮮な目を向けることは、通常はいいことですからね。」と述べています。
コンテンツデザインのプロセスでは、他のデザイナー、プロダクトマネージャー、ステークホルダー、そしてユーザーからのフィードバックが非常に重要です。このような視点で、コンテンツデザイナーがアイデアを練り直し、ユーザーにとって最適なソリューションを提供できるのです。
簡潔な言葉で伝える
コンテンツは、シンプルな言葉と読みやすさで、理解や消化できるものでなければなりません。伝え方をもっとよくするためのヒントとしては、以下のようなものがあります:
- 専門用語やあいまいな表現を避ける
- 短い文章と段落を使う
- 一貫した音声を維持する
- 箇条書き、斜体、太字など、コンテンツを読みやすくするための最適なフォーマットを見つける
- 能動態と受動態を使い分ける
デザインツールの使用を習得する
コンテンツデザインは「デザイン」です! なのでコンテンツデザイナーは、抵抗なくデザインツールを使いこなし、プロトタイプを作成しなければいけません。それを他のデザイナーに頼ると、妥協することになります。
Dropboxのコンテンツデザイナーであるエマ・シュミット氏もデザインツールについて「...コンテンツデザインの場合、モックアップを作成することで、視覚的な階層の基本的な理解やデザインに対する流暢さを示すことができますし、見通しを立てることもできます。」と述べています。
コンテンツデザインのリソース(英語)
UXPin Mergeによるコンテンツデザイン
プロトタイプとテストは、コンテンツデザインのテストとイテレーションに欠かせないものですが、多くのコンテンツデザイナーやUXライターは、質の高いプロトタイプを構築するスキルが不十分です。GOV.UKのニック・コーワン氏と彼のチームは、Chromeの拡張機能を使ってプロトタイプ用のスクリーンショットを作成していましたが、これはスケーラブルでダイナミック、そして適応性の高い手法ではありません。
PayPalは、社内のデザイン業務を拡張しようとしたときに、同じような問題に直面しました。PayPalのUX – デベロッパーツールやプラットフォームのエクスペリエンスの担当シニアマネージャーであるエリカ・ライダー氏には、デザインツールの経験が全く又はほとんどない製品チームがUIをデザインできるようにするためのデザインツールが必要でした。
そこでエリカと彼女のチームは、PayPalがレポジトリにホストされているFluent UIのデザインシステムをUXPinのデザインエディタに同期させることができるUXPin Mergeという技術を発見しました。そして製品チームは、グラフ、チャート、その他のコンテンツなどのデザインシステムのテンプレートや、コンポーネント、パターンを使って、新製品のプロトタイプ作成、テスト、納品を行っています。
従来、経験豊富なUXデザイナーが1時間以上かけて作っていた1ページのプロトタイプを、製品チームが10分以内に、より忠実で完全な機能性を持って作ることができます。
コンテンツ デザイナーは、プロトタイプとテストが不可欠なPayPalの製品チームと同じような立場にありますが、プロトタイプの構築は他のデザイナーやエンジニアに頼らざるを得ません。そこでUXPin Mergeが、デザインツールの学習曲線の短縮、一貫性の最大化、プロトタイプの範囲拡大を実現する、ドラッグ&ドロップのデザインソリューションを作成します。
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