効果的なオンボーディングのための7つのヒント

7 Tips to Help You with Effective User Onboarding

80%のユーザーが、アプリの使い方がわからなかったら削除していることをご存知ですか?  

カスタマーサポートへの連絡も、説明書を調べることもありません。  

シンプルにそのアプリを削除して「次」に行くのです。  

これは厳しい統計ですが、ユーザーのオンボーディング体験がいかに重要であるかが浮き彫りになっています。もし、製品やサービスを最大限にいかす方法をユーザーにきちんと伝えることができなければ、ユーザーは他に行ってしまということです。  

では、どのように対策すればいいのでしょうか?本記事では、UXオンボーディングとは何か、そしてそれを正しく行うことが重要な理由を見ていきましょう。また、製品の優れたユーザーオンボーディング体験を実現するための6つのヒントについてもご紹介します。  

  オンボーディング・ユーザー・ジャーニーのデザインのアイデアがうまくいくか見てみませんか?UXPinを使って、UXオンボーディングのインタラクティブなプロトタイプを作成し、それに対するユーザーの反応を確認することができます。アイデアを繰り返し、デベロッパーに伝え、より良いオンボーディングフローを堪能しましょう。作業を高速化するプロトタイピングツールをぜひお試しください。  

オンボーディングUXとは

  オンボーディングUXは、新しいユーザーに取説など色々と教えて、彼らが製品に対していい印象を持つような方法で製品を紹介し、最初のインタラクションからうまくいくようにお手伝いするプロセスです。  

技術的には、サインアッププロセスの後の一連の流れで、通常はアプリ内の画面やコンテクスト上のきっかけとして、ユーザーを最も重要な製品機能へと導きます。このような製品に関する案内で、製品の価値が強調され、可能な限り最も魅力的で迅速な方法で行われます。  

新しいアプリをダウンロードしたとしましょう。  

UXに焦点を当てた「いいオンボーディングフロー」は、アプリの各主要機能を案内するものであり、すべてがどのように機能し、その機能をどのように使ったら生活や作業が楽になるかが一通り説明されています。

一方、特に複雑な製品の場合、オンボーディングがうまくいかなければ、深みにはまってしまいます。結局自分で何でもしないといけなくなり、そのようなアプリの体験でイライラして、すぐに投げ出してしまうことになるでしょう。  

このことを頭に入れて、全ては「派手なビデオチュートリアルやポップアップの取扱説明書」よりも「効果的なオンボーディングプロセス」であることを理解することが重要です。つまり、製品に悪いイメージを与える可能性のあるミスを減らし、導入プロセス全体を円滑にしましょうということなのです。  

ユーザーへのオンボーディングフローの構築が重要な理由

  それに答えるには、ユーザーの立場に立って考えてみる必要があります。初めて製品を使う人は、以下のような一部あるいは全部を感じているかもしれません:  

  • 不安
  • 恐怖
  • 圧倒
  • 興奮
  • 好奇心

  あなたの仕事は、彼らが自信を持って製品を使いこなし、理解し、各ステップでサポートされていると感じられるようなオンボーディング体験をデザインすることです。  

初使用で確実にこれがあるようにしましょう。さらに、このプロセスが不可欠である理由を、いくつか挙げてみましょう。  

第一印象は一度きり

Ipsosの調査によると、我々が「第一印象」と呼ぶものの背景には、「関連性」「差別化」「支払い価格」の3つの要素があることがわかりました。

そのため、オンボーディングフローは、まず「ユーザーのニーズ」、「目標」、「課題」に関連していることの証明に重点を置く必要があります。2つ目は、自社の独自性を示すこと、つまり、競合他社よりも優れている点の説明です。3つ目は、主観的な側面です。自分の目で見てもらった上で、その製品が支払った価格に見合ったものであるかどうかを判断するのは、ユーザーなのです。  

ユーザーがアプリを使いこなすためのナビゲーション

  ユーザーが確実にアプリを使いこなせるようにするのが、プロダクトデザイナーの役割です。情報アーキテクチャが複雑で、機能が多ければ多いほど、効果的なオンボーディングシークエンスの構築が重要になります。  

ここで、ユーザビリティテストを参照してみましょう。ユーザーテストでは、【「ホームページ」から「アカウント設定」に移動し、請求書の詳細を変更する」】や【原材料を「アメリカ式軽量カップ」から「グラム」に変更するオプションを探す】といったタスクがあることに注目してください。デザイナーは、新しいユーザーが簡単にプラットフォームに馴染めるようにしたいので、このような質問は重要です。そこで、ユーザーがA地点からB地点までどのように移動できるかを示すオンボーディングフローを作成することが重要であり、そうすることで、混乱やユーザーのイライラを防ぐことができるのです。  

アプリの価値を明確に伝える

  逆説のように思えるかもしれませんが、アプリやプラットフォームでできることが多ければ多いほど、圧倒されるユーザーが一定数出るリスクは上がります。これは、アプリが「シンプルかつ提供するコア機能は一つしかしてはいけない」ということではなく、オンボーディングプロセスによって、ユーザーが必要なものを簡単に見つけて目的を達成できるようにすることが重要だということです。  

例えば、生産性が上がるツールを10種類以上提供しているとして、新規ユーザーがタイム追跡機能だけを目的にサインアップしたとします。ログインすればそれをすぐに使えるはずなのに、目的の機能以外の、(少なくとも今は)不要なモジュールにばかり気を取られてしまうかもしれません。  

効果的なUXオンボーディングにより、ユーザーを適切なモジュールに素早く誘導すると同時に、提供されているもの全てからより多くの価値を得られるように優しく教えてあげましょう。  

ユーザーのライフサイクルを延ばす

  Salesforceの調査によると、ユーザーのライフサイクルを突然終了させる要因が2つあることがわかりました。回答者の50%が、次のようなビジネスからは離れると認めています:  

  • ニーズを先取りしていない
  • 使い勝手の悪いアプリが提供されている

  この2つのリスクは、オンボーディング体験によって最小限に抑えることができます。いいオンボーディングフローは、まずアプリがユーザーにもたらす利益が紹介されており、次にアカウント作成後すぐに製品の案内が行われ、素晴らしい製品体験が提供されているのです。  

この2点以外にも、アプリのオンボーディングは、「定着率」と「解約の防止」という、製品チームが気にする2つのメトリクスを改善できます。  

ユーザーのエンゲージメントを全面的に高める

  先述のポイントをすべて考慮すると、いいオンボーディング体験で、ユーザーのエンゲージメントはよくなります。それによってターゲットユーザーへの価値提供やコンバージョン率の向上から、アプリの定着率向上やさらにはカスタマーサポートコストの削減まで、さまざまな利点が生まれます。オンボーディングプロセスに時間を費やすことは、あなたのお金の節約や儲けにつながるのです。  

要するに、これが製品の成功には必要なのです。  

オンボーディングエクスペリエンスのデザイン法

 オンボーディングUXの重要性は記憶に新しいところですが、次はオンボーディングフローそのものについて見ていきましょう。どのような媒体であれ、この6つのヒントは覚えておく必要があります。  

1. オンボーディング対象者の把握

  これはあらゆるビジネス上の意思決定において重要ですが、特にオンボーディングUXに関しては重要です。自身に以下のような質問を投げかけてみてください:

  • 誰がターゲットユーザーか
  • 彼らのニーズ、欲求、ペインポイントは何か
  • 製品について彼らはどれくらい知っているか
idea 1

その答えが、今後のデザインの判断材料になります。  

どこから答えを得たらいいのかわからない場合は、リサーチしましょう。  

すでに既存の製品がある場合は、売上や既存のユーザー層を調べてみましょう。顧客満足度調査やNPS調査をするといいですね。新製品を発売していて、まだユーザーデータがない場合は、市場調査を行いましょう。類似のビジネスやニッチな分野を調べるといいでしょう。  

このように、ターゲットユーザーをより深く知るための方法がたくさんありますよ!  

結局、一歩一歩進むしかないのです。ユーザーが何を求めているかを想定したオンボーディングフローを構築する前に、まずはどんな人がユーザーなのかを理解することから始めましょう。

オンボーディングのテンプレートは万能ではなく、ターゲット市場に合わせた調整が必要です。これについては、次で説明します。  

2. フローの個別化と最適化

  オンボーディングUXの個別化とは、メールやバーチャル案内にユーザーの名前を追加することではなく(それはそれでいいのですが)、集めたデータを使って、ユーザーにとって最も重要な機能にオンボーディングを集中させるということです。

search observe user centered

「この体験は自分のためにデザインされたのだ」とユーザーに感じてもらうことが目標です。

しかも、それほど難しいことではありません。  

例えばSaaSビジネスであれば、新しいユーザーに対して、役割に応じて製品のさまざまな機能を見せることができます。例えば、営業、製品、マーケティングの専門家向けのCRM(顧客関係管理)ソフトウェアを作成したとして、新規ユーザーがマーケティングの専門家だったら、彼らの役割に最も関連する機能を案内しましょう。  

3. 画面の数を増やしすぎない

  最大の間違いの一つとして、多くの画面や情報でユーザーを圧倒してしまう点があります。  

UXオンボーディングの体験は、短く、かっこよくあるべきです。ユーザが使い始めるのに十分な情報を提供し、それ以上にはならないようにしましょう。  

ツールチップやカスタマーサポートの形で、後からいつでも詳しい情報を提供することができます。実際、オンボーディングフローは、ユーザーからのフィードバックに基づき、常に新しいコンテンツのテストや追加が必要です。  

「オンボーディング」という言葉からイメージすることはあるかもしれませんが、ユーザーオンボーディングは必ずしも新規ユーザーだけが対象ではなく、既存のユーザーも、新機能やアップデートについて簡単な説明を必要としています。なので、この2つのユーザーグループを常に念頭に置いて、UXオンボーディングフローをデザインしましょう。  

4. オンボーディングは製品に沿ったものでなければならない

  製品が「洗練された、最小限の、プロフェッショナルな」ものであるならば、オンボーディングもまた、「洗練された、最小限の、プロフェッショナルな」ものでなければならないのです。  

オンボーディングUXは、製品の延長であると考えましょう。使う色から声のトーンまで、すべてが製品の内容を反映したものでなければなりません。

オンボーディングプロセスは、初めて利用するユーザーに製品を使ってもらうことを目的とし、製品の価値を実感してもらい、ブランドを感じてもらい、最終的にはロイヤリティを高めてもらうものです。  

意味のない色や内容で気を散らしていては、実現は難しいでしょう。オンボーディングUXは、クリエイティブになるための時間ではなく、一貫性を保つための時間なのです。

testing user behavior prototype interaction

オンボーディングフローは、確実に製品およびそのUXデザインに沿ったものにするようにしましょう。そうすることで、ユーザーはオンボーディングフローの早い段階で、アプリやサービスに慣れることができ、最小限の摩擦で製品の使用へ移行できます。  

このプロセスを正しく行うには、UXPinが理想的です。  

プロダクトデザイナーは、UXPinを使ってオンボーディングのアイデアをサッと実現し、オンボーディングシーケンスのプロトタイプを作り上げることができます。そのプロトタイプをチームで共有し、オンボーディングプロセスのどの段階でもフィードバックを集めることができます。  

複数のデザインイテレーションによって、各ステップや画面を簡単にテスト・評価でき、ユーザーにとって完璧なUXオンボーディング体験をデザインすることができます。

5. オンボーディングフローをとばすオプションをユーザーに与える

  アプリ内のオンボーディング体験を高く評価するユーザーがいる一方で、オンボーディング体験を完全にとばして、製品について自分なりの方法を見つけることを好むユーザーもいます。特に、デスクトップやモバイルのアプリがシンプルな情報アーキテクチャである場合や、一部のユーザーが技術に精通している場合は、このような傾向があります。
  例えば、Trelloのようなシンプルなプロジェクト管理ボードを考えてみましょう。ユーザーは過去に同じようなプラットフォームを使ったことがあり、Kanbanボードがどのように機能するかがわかっている可能性が高いです。また、そうでない場合でも、「ドラッグ&ドロップ」の機能を使えば、一目瞭然です。  

そこで、オンボーディングシーケンスのどのステップにおいても、新規ユーザーがすぐに製品を使えるように、明確な「スキップ」ボタンを追加しましょう。  

6. 外部のオンボーディングシーケンスを作成する

  UXオンボーディング体験は、製品内だけで完結するものではありません。  

実際、アプリ内のフローと外部のチュートリアルをバランスよく組み合わせることで、例えば章ごとのの自動配信メールを何日かに分けて配信するとか、より効果的になることが多いのです。特にB2B業界の方であれば、実生活で使っている製品でこのような経験をされたことがあるのではないでしょうか。  

繰り返しになりますが、ユーザーに過剰な情報を与えるのではなく、正しい方向へ少し誘導することが大切です。

designops picking tools options

外部のオンボーディングUXシーケンスの素晴らしいところは、コンテンツやデザインにもっと柔軟性を持たせることができる点です。また、製品内では不可能な、ブランドの個性を表現する機会にもなります  

しかし、メールだけに限定されるとは思わないでください。  

また、新しいユーザーが製品についてより深く知ることができるよう、SNSへの投稿や、ブログ記事のシリーズの作成もいいかもしれません。  

ターゲットに最も近づける場所を考え、そこにターゲットを絞りましょう。

7. テキストを少なく、代わりに画像にする

  オンボーディングUXは、可能な限り視覚的であるべきです。言葉は確かに強力なツールですが、画面のスペースは限られていますし、ユーザーの注意力は低下しています。そこで、画像を活用してできるだけ多くの情報を伝えましょう。  

オンボーディングUXでは、画像、動画、アニメーションなどを駆使してユーザーを確実に誘導しましょう。たとえば、文章による説明の代わりに、ユーザーが請求書をダウンロードする方法を紹介する10秒間のビデオを録画するとかいいですね。

color id brand design

動画や画像をうまく使うことで、オンボーディングプロセスをがシンプルになり、結果として、より効果的なものになるのです。  

UXPinでオンボーディングフローをデザインしよう

  効果的なUXオンボーディング体験は、製品の成功に欠かせません。このガイドを読んで、何かひとつでも得るものがあれば、それは以下であってほしいと思います:  

オンボーディングプロセスは、価値を提供するものでなければならない。  

製品が夏の日のビーチだとしたら、オンボーディングはそこへ行くためのGPSの道案内です。シンプルにして最高の結果を得ましょう。  

UXPinがあればそれは簡単ですよ。

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