DesignOpsの エキスパート を採用するには?
デイブ・マルーフ氏による「総合的なDesignOps」についてのウェビナーは、DesignOpsのトピックを広げるために、他にどんなことを書けばいいのだろうかと考えるいい機会になりました。その1つが「採用」についてです。DesignOpsのエキスパートに何を求めるべきなのでしょうか?ちなみに、ウェビナーをご覧になりたい方は、当社のYouTubeチャンネルの録画をご覧ください。
では、今回の本題である「DesignOpsのエキスパートの採用法」についてお話しましょう。
DesignOpsはまだできたばかりの分野であるため、DesignOpsの エキスパート になるための明確な道はありません。UXのように、デザイナーになるために勉強するのではなく、DesignOpsのエキスパートは、多くが自社の非効率性を解決したいという考えや製品、デザイン、変更管理、またはプロジェクト管理からの転身です。
デザインチームが優れた製品の構築に集中できるようなシステムとプロセスの設定による、生産性や投資対効果の向上が証明されており、今日の超競争的な市場で競争するためには、DesignOpsチームの構築が不可欠です。
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DesignOpsの エキスパート とは
DesignOpsの エキスパート は、運営上の非効率性を特定し、それを最適化するためのソリューションを見つけることに重点を置いています。DesignOpsの エキスパート は、デザインそのものにはほとんど関わりませんが、その代わりに、デザイナーが仕事をするためのツール、プロセス、システム、プロトコルに焦点を当てます。
DesignOpsには主に10の役割があります:
- 運営管理:デザインチームの目標に沿ったデザインロードマップの作成と管理、およびその目標を達成するためのスキルギャップの特定
- プロセスデザイン:デザインシステムの構築及び、チームが必要とするツールのマッピング
- プロジェクト管理:ワークフローのデザインによるプロジェクトの割り当て、及びスケジュールの設定によるボトルネックの解消
- コミュニケーション戦略の作成 :コミュニケーションチャネル、ファイルやリソースの保管などのデザインチームと組織の間の連絡
- 新規採用のオンボーディング :新しいスタッフがデザインチームとシームレスに溶け込むよう、採用、オリエンテーション、トレーニングの実施
- デザインチーム文化の構築:ワークショップやトレーニングなど、チーム構築のためのイベントによる企業文化の普及
- 予算の配分と管理:製品の直接コストではなく、デザインチームの運営に関わるコストの管理
- 法務:法務チームと協力し、NDA(秘密保持契約)、参加者リリースフォーム、その他の法的文書の作成
- 調達プロセスの管理:財務部門と連携した予算の制約を満たすための購買決定の合理化及び管理
- ITとセキュリティ: IT部門との連携による、すべてのツールやプロセスがセキュリティ基準を満たしていることの確認
DesignOpsには、主に3つのポジションがあります:
- DesignOpsリーダーまたはDesignOpsの責任者
- DPM(デザインプログラムマネージャー)
- デザインプロデューサー
DesignOpsリーダー
DesignOpsリーダーは、デザインリーダーと密に連携し、運営ビジョンとロードマップを作成します。このハイレベルな役割は、デザインチームがどのようにタスクやプロジェクトを完了させるかに焦点が当てられています。
DesignOpsリーダーは通常、チェンジマネジメントとプロジェクトマネジメントのバックグラウンドを持っており、エンドツーエンドのプロジェクトプロセスを認識しながら、どのように変化を促すのかを理解していなければいけません。
UXPinのウェビナー「Measuring DesignOps Impact」でパトリツィア・ベルティーニ氏が言うように、DesignOpsは「既存の現実を変え、より大きな価値をもたらすものであり、非常に変革的な学問」です。
DesignOpsリーダーは、運営ワークフローを最適化するためのツールやプロセスを見つけ出し、その採用を促進するための戦略を立てなくてはいけません。
DPM(デザインプログラムマネージャー)
DPMは、DesignOpsリーダーの戦略とロードマップを実行する責任を担っており、UXチームや製品チームと連携してデザインに集中するために必要なサポートを提供します。
これを効果的に行うべく、DPMは通常、デザインのバックグラウンドを持ち、それによってエンドツーエンドのデザインプロセスを理解し、障害の特定ができます。
また、DPMはチームやプロジェクト間の橋渡し役として、連絡や連携を向上させる役割も担っています。
デザインプロデューサー
デザインプロデューサーは、デザイナーがデザインに専念できるよう、管理・運営上のタスクを管理しながら、プロジェクトに直接携わります。連絡と連携を促しながら、すべてがきちんとスムーズに進むよう、エンドツーエンドのデザインプロセスを管理します。
DesignOpsリーダーのスキルセット
DesignOpsリーダーがデザインを理解していると有利ですが、もっと重要なのはDesignOpsリーダーに変更管理のバックグラウンドがあるかです。つまり彼らは、変更の実装や人材採用の促進をする方法を理解していないといけません。
DesignOpsリーダーは、予算、戦略、および実行に関する優れたビジネス管理スキルを備えていなければならず、また、人を管理し、Opsのビジョンに導く必要があります。
コミュニケーションと人脈作りは、DesignOpsの重要なスキルです。リーダーは、デザインを提案し予算の賛同を得るために、多くの時間をかけてステークホルダーや幹部とのやり取りをし、組織の他のメンバーに対してデザインの意見を述べ、同僚と会って連携の機会を探ったりします。
DesignOpsリーダーの責任
パトリツィア・ベルティーニ氏は、「Measuring DesignOps Impact」(弊社主催ウェビナー)の中で、以下のDesignOpsの3つの分野について述べています:
- ビジネス運営
- ワークフローとデザインの運営
- 人的運営
ビジネス運営
予算、リソース、その他ビジネス関連のデザイン機能を管理し、例えば以下のようなものが挙げられます:
- 予算管理/支出の最適化
- 支出政策の概要
- エンド・ツー・エンド調達と3PRM(パフォーマンス&リワードマネジメントの実践)
- 契約交渉
- ベンダーの導入と3P(Process、Product、People)リスクアセスメント
- 支出ROI(投資収益率)の計算
- ツールROI/インパクトアセスメント
- リソースの要求アセスメント(ツール+人)
- CW/FTEの順序付け
ワークフローとデザインの運営
エンド・ツー・エンドのデザインプロセスの全体像であり、デザイナーはどのようにしてコンセプトから最終製品まで到達するのか?その例をご紹介します:
- エンドツーエンドデザインプロセスの最適化
- ツールエコシステム管理
- ツールのオンボーディング/オフボーディング
- 部門を超えた連携の最適化
- デザインシステム管理
- データガバナンス
- 参加者調達プロセスマネジメント
- リサーチおよびデザインアセットマネジメント
- デザイン基準
人的運営
スキルアップ、コミュニケーション、文化など、デザインチームの人間的側面についての考察。例としては、以下のようなものが挙げられます:
- キャリアパスの方向性
- スキルマトリックス/チーム構成アセスメント
- 育成プログラム、チームトレーニング
- チーム文化
- 知識・経験トレーニング
- 随所に部門間連携の効率化
- オンボーディング/オフボーディング
- 社内コミュニケーション
- チェンジマネジメント
- エンゲージメントモデル
- 採用・業務仕様・タスクの見直し
DesignOpsの エキスパート を今雇うべきか
ここでは、あなたにDesignOpsのエキスパートが必要であるかを判断するサインをいくつかご紹介します:
- サイロ、連絡、連携に問題があり、その結果、プロジェクトの納品にまとまりや一貫性がない。
- ツールが多すぎて、ワークフローが混乱を招いたり、エラーが発生したりする。
- デザインチームが納期に間に合わないことが頻繁に起こったり、高い手直し率が市場投入までの時間に悪影響を与えたりしている。
- デザイナーが、運営や管理業務でデザインに集中できないことに不満を抱いている。
- デザインリーダーは、デザイン関連の業務よりも新入社員の受け入れ、オリエンテーション、トレーニングに多くの時間をかけすぎている。
- デザイナーは、UIデザイン、リサーチ、テストなど、1つの主要な業務に集中または特化する代わりに、多くの他の業務の負担がかかりすぎている。
DesignOpsについて、また組織におけるその役割について、以下の資料でご確認ください:
- Understanding DesignOps and Its Role in Design Teams
- DesignOpsの仕組みと思考方法
- デザインオペレーションマネージャーは必要ですか?
- DesignOps 101
当社のウェビナーをご覧ください
当社では、デザインとDesignOpsの エキスパート を招いたウェビナーが定期的に開催されており、今回のウェビナーは、エンタープライズデザインシステムの構築とスケーリングについてです。スピーカーはDelivery HeroのDesignOpsリーダーであるアンバー・ジャビーン氏で、一元的デザインシステムの構築方法についてご紹介しています。
こちらからご覧ください: Enterprise Design System–How to Build and Scale.
UXPin Mergeによるデザインの最適化
デザインシステムの管理は、DesignOpsのエキスパートにとって最大の課題の1つであり、デザインシステムのUIキットをコンポーネント・ライブラリと確実に同期させるには、かなりの時間と労力が必要です。
Mergeを使用すると、デザインシステムをレポジトリからUXPinのエディタに同期させ、デザイナーはエンジニアと同じコンポーネントを使用し、組織全体で信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)を作成できます。レポジトリに変更があると自動的にUXPinに同期され、デザインチームに新しいリリースが通知されます。
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